ソウルフルなロック・バンドへと成長を遂げた2ndで、ファンキー&ブギな元気の良さはそのままに日本語オリジナルが中心となった。彼らが好きなJ・ガイルズ・バンドも取り上げたエディ・フロイドのソウル・チューン「Raise Your Hand(熱くなれ!)」を日本語カバーしているが、これがなかなか秀逸。伊藤銀次の初プロデュース作でもある。
1978年、ヤマハ主催のEastWestにてシャネルズらを抑えてグランプリを獲得した千葉出身のウシャコダの1st(ライブ録音)。コミック・バンド的な要素もあったが、その根底には幅広いブラック・ミュージックが根付いていた。後半に“ソロ大会”となる「Woke Up This Morning」では、菅野と中村のストレートなブルース・フィーリングが徐々に白熱していく。
パワフルなソウル・ナンバーのほか、ジャイヴな「ふかし煙草」、カリプソの「あんただけ」、レゲエの「キン作カッポレ」、変形ブルース進行の「Leave Town Blues」などの日本語オリジナルを揃えた2nd。売りにしていた田舎臭さとは対照的な洗練されたアレンジが全編を貫く。1980年当時、ウシャコダはマディ・ウォーターズの来日公演の前座を務めている。
スタジオ録音となった2nd。一般的なブルース・バンドだったら、ここで日本語のオリジナルを入れてくるところだが、彼らはリトル・ウォルターやジミー・リードほかのカバーで揃え、あくまで英語のブルースに固執した。ギターが泣くタイトル曲、気だるいアレンジが効いた名曲「Chicago Bound」、スクイーズ炸裂の「It’s My Own Fault」など、聴きどころ満載だ。
ウエスト・ロードを解散したあと、永井隆(vo)が結成したのがブルー・ヘブン。これは東京・下北沢にあったライブハウス、スーパー・マーケットで収録されたデビュー作で、吾妻の影響によるものか、ジャンプ~テキサス・ブルース色が濃い。「She Walks Right In」や「Hot Little Mama」など、ブラス・セクションに導かれてブチ切れる吾妻のソロに慄く!