ジミ・ヘンドリックスから“やられ放題”の3トーン・サンバースト・ストラトキャスター ジミ・ヘンドリックスから“やられ放題”の3トーン・サンバースト・ストラトキャスター

ジミ・ヘンドリックスから“やられ放題”の3トーン・サンバースト・ストラトキャスター

ジミ・ヘンドリックスが使った“スパゲティ・ロゴ”のストラトキャスターに迫る連載企画。今回紹介する3トーン・サンバーストの個体は、キャリア初期を支えたメイン・ギターと同じ仕様ながら、まったく別の使われ方をした悲しき1本だ。

文=fuzzface66 Photo by Icon and Image/Getty Images
※文中のギターの年式表記は、各スペックから推測される最も近い年式を採用している。

1963 Fender Stratocaster Black

  • フィニッシュ:3トーン・サンバースト
  • 指板:ラウンド貼りローズウッド
  • 使用期間 : 1968年3月頃~1968年5月頃
1963 Fender Stratocaster Black

ラウンド貼りのローズウッド指板で12フレットのポジション・マークの間隔が狭く、ピックガード・ビスがセンターPU寄りに位置していることから、スパロゴ最終期の1964年製とみられる3トーン・サンバースト・ボディのモデル。

馬乗り、擦りつけ、投げつけ……そして破壊

北米ツアー中の1968年3月9日、ニューヨーク州立大学のステージあたりからお目見えしたモデルで、スペック的にはちょうど1年前のヨーロッパ時代(ナポレオン・ジャケットでキメていた頃)にメイン・ギターとして使用していた3トーン・サンバーストと同仕様。

しかし、1年前のモデルとは違って、本モデルは完全な“攻撃専用ギター”として扱われ、馬乗り、擦りつけ、投げつけと、やられ放題である(映像としては1968年3月15日のクラーク大学での模様が残っている)。おそらく、これもツアー用にフェンダーから供給されたものなのだろう。

そして5月10日のフィルモア・イースト公演で、ついに“破壊”という最後を迎えたようだ(当日のステージ写真では、アンプに叩き付けられてネックがポッキリと折れた無惨な姿が確認できる)。