ギタリストのストラップ事情 – 第3回:鳥山雄司 ギタリストのストラップ事情 – 第3回:鳥山雄司

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ギタリストのストラップ事情 – 第3回:鳥山雄司

ギターとミュージシャンをつなげる重要なアイテムである、“ストラップ”。デザインや色、機能性、耐久性など、実はチェックしておくべきポイントは様々だ。では、世のギタリストはどんなこだわりを持っているだろう?

本連載では、気鋭のブランド=AQUBE MUSIC PRODUCTSの提供のもと、気になるストラップ事情を掘り下げていく。第3回は、鳥山雄司の愛用ストラップを紹介。

Presented by AQUBE MUSIC PRODUCTS
取材・文:錦織文子 写真:山川哲矢

自分の身体に合うストラップにこだわったら、格段に演奏が楽になるんです。

鳥山雄司。ストラップはBLUE BELL。
鳥山雄司

普段はどんな基準でストラップを選びますか?

 実は僕、ストラップについてはけっこう好き嫌いがはっきりしていているんですよ。大前提としては、ある程度ストラップの幅が広くて、体に負担が少ないこと。

はっきりとした好みがあるんですね! 何かきっかけが?

 20年ほど前、40歳を過ぎていたので、長く演奏していくために体に負担がかからないものを選びたいなと意識し始めたんですよ。それで色々なタイプのものを試して、ストレッチ素材で幅の広い、真っ黒いストラップをしばらく使っていました。1996年にLOVE LOVE ALL STARS(編注:音楽番組『LOVE LOVE あいしてる』のバック・バンド)を始めた頃から2010年頃まではずっと使っていましたね。特にレス・ポールなど重量のあるギターには良かったんです。引き伸ばしてもストレッチが効いているから、体が前のめりになりづらいし、演奏面でも言うことを聞いてくれて。

取り回しの面で重宝したんですね。

 そう。体にも楽だし負担がない。ただ、ウールのセーターやカーディガンを着て使うと、擦れて服がダメになってしまうんですよ。それから、黒い帯のような見た目もオシャレではなかったので……(笑)。それで今はこのBLUE BELLとLAMANTAというブランドのストラップを使っています。長時間のステージでも体に負担なく、なおかつ見栄えも良くて服をダメにしないストラップってなかなかないんですよ。

BLUE BELL Road Series Black Face
LAMANTA Modern Vintage Flower Orange

BLUE BELL Road Series Black FaceとLAMANTA Modern Vintage Flower Orange

体への絶妙なフィット感とステージでの華やかさを両立

鳥山が愛用しているのは、BLUE BELL(写真上)とLAMANTA(下)のストラップ。体へのフィット感やデザイン面など総合的に判断して最も気に入っているそうだ。

“ギターの色とも合わせたい”とペアリングにもこだわりがあり、BLUE BELLは2年前にジェームス・タイラー本人に“ポルシェのような車の色を作ってほしい”と頼み調合してもらったオリジナル・カラーの1本、LAMANTAは同じくジェームス・タイラーのエイジド・ホワイトのシグネチャー・モデルと組み合わせている。

近年の山下達郎のツアーでそれぞれ使っており、“長時間かけていても使い心地はしっくり来ます”と太鼓判を押す。

愛用し始めたきっかけは?

 LAMANTAのストラップは6~7年前に代理店の方が紹介してくれて使い始めたんです。柄も可愛いから気に入っていますし、幅もちょうどいい。裏地は革製で服と擦れることも少ないんですよ。あと、革によっては染料が服に付いてしまうことがあったんですけど、このストラップはそういうこともない。ただ、海外仕様だから自分の体格には少し長めなんですよね。短めに調整するとギターの位置が気持ち高いので、その点は姿勢や演奏時の動きとの兼ね合いを今も試行錯誤しています。

鳥山雄司。ストラップはLAMANTA。

ギターと体の位置は気にしたいですよね。

 そうですね。というのも、数年前に左肩の靱帯が擦れて腕が後ろに動かなくなって、肩腱板損傷の一歩手前までになってしまったんですよ。それでスポーツ・マッサージの先生に相談したら、ストラップの当たる部分(鎖骨周辺の大胸筋上部辺り)はギタリストの動きの特性上できるだけ柔軟に動くようにしておかなきゃいけないみたいで。30~40代の頃は何も考えずにできていたことですけど、60歳を過ぎてからは一層気にしていく必要があると思いました。で、LAMANTAもそういう点で使い心地が良かったんですけど、たまたま在庫がなくて代わりに紹介してもらったのがBLUE BELLというブランドのストラップです。

ジャカード柄がオシャレですね。

 刺繍で施されている質感も好きなんです。これはLAMANTAより少し幅が狭いですが、さっき言った鎖骨周辺の筋肉への負荷がより少ない気がするんですよね。これがけっこう今大事にしているポイントかもしれない。

ギターと体との付き合い方においてストラップが非常に大事だとよくわかりました。

 肩の凝るストラップもありますからね。それでも若い時は体が柔軟なので何も考えなくてもなんとかなりますけど、歳を取ると猫背になったり姿勢が崩れていくじゃないですか。それで演奏時のバランスが崩れてしまうとあとから調整するのが大変ですから、早い段階で意識しておくといいかもしれないですね。

なるほど。

 それに、自分の体に合うストラップにこだわったら格段に演奏が楽になるんです。左手の可動域に負担がかからないことも大事ですけど、体に対するギターの位置と傾きを固定させないと、右手のピッキングの角度にも影響が出てくるんですよね。ストラップを正しく付けることで演奏性も安定するので、すごく重要。日頃から意識することで、より快適に長く弾き続けられると思います。

鳥山雄司。ストラップはAQUBE。
最後にAQUBEストラップも試着。Slimタイプの幅が肩にしっくり来たようだ。“(革を)磨くのが大好きなので、育てたいですね”と鳥山。

AQUBEに関するお問い合わせ
AQUBE MUSIC PRODUCTS TEL:03-5808-1868 https://aqube.jp/

鳥山雄司 プロフィール

とりやま・ゆうじ●1959年12月5日生まれ、ギタリスト/プロデューサー。81年、慶應大学在学中にセルフ・プロデュースによるソロ作『take a break』でデビュー。ドキュメンタリー番組『世界遺産』のテーマ曲などを始め、数々のヒット曲を生む。松田聖子、吉田拓郎、葉加瀬太郎、CHARAなど多くのアーティストの楽曲を手掛けるほか、アニメやゲーム、映画のサントラにも参加。現在は神保彰とのユニット、PYRAMIDでも活動中。

AQUBE MUSIC PRODUCTS(アクビ・ミュージック・プロダクツ)

AQUBEのストラップのサンプル

ブランド名のAQUBEはArtist/Quality/Beautyの頭文字から。

アーティストと一緒に商品を開発することを心がけ(Artist)、過酷なスケジュールや長時間のライブでも、サポートできるクオリティを追求(Quality)。また、厳選した素材、多彩なカラーとデザインで、ステージをスタイリッシュに演出する美しさ(Beauty)を表現している。

アイテムにはすべて、高級感溢れる上質な天然皮革を採用。今までの楽器用ストラップにはないデザイン性と機能性をあわせ持ったアイテムを取り揃える。

公式サイト:https://aqube.jp/