2025年4月に東京・名古屋・兵庫で来日公演を行なったオフスプリング。スペシャル・ゲストにシンプル・プランを迎え、パンク・ロック・ファンにはたまらない特別なジャパン・ツアーになった。本記事では、デクスター・ホランド(vo,g)が使用したサウンド・システムをご紹介。
取材・文=小林弘昂 通訳=トミー・モーリー 機材撮影=星野俊 人物撮影=Kazumichi Kokei

Dexter Holland’s System
Axe-Fx Ⅲのサウンドをアンプ・キャビネットから出力
【Rack List】
①Furman / PL-PRO DMC(パワー・コンディショナー)
②Shure / SBRC(充電ステーション)
③Shure / AD4Q(ワイヤレス受信機)
④Radial / JX42 V2(ギター&アンプ・スイッチャー)
⑤Fractal Audio Systems / Axe-Fx Ⅲ MARKⅡ(ギター・プロセッサー)
⑥Fractal Audio Systems / Axe-Fx Ⅲ MARKⅡ(ギター・プロセッサー)
⑦XAct Tone Solutions / Custom AB Selector(ABセレクター)
⑧Fryette / LX Ⅱ(パワー・アンプ)
⑨Fryette / LX Ⅱ(パワー・アンプ)※未接続
ステージ袖に置かれたデクスター・ホランドのラックと、ステージ上に置かれたキャビネット(Marshall / 1960BX)。
実はキャビネットはもう1台、Mesa/BoogieのRecto/Straight Cabinet 4×12もセットされていたのだが、撮影中はリハーサル前でシンプル・プランの機材も置かれており、撮影ができなかったことをご了承いただきたい。

ギターからの接続順は、まずワイヤレスを経由して③AD4Qにインプット。③AD4Qは4chの使用が可能で、それぞれのアウトから④JX42の4つのインプットに接続されている。④JX42の2つのアウトからは、⑤⑥2台のAxe-Fx Ⅲの各INPUT 1に接続。

2台のAxe-Fx ⅢのOUTPUT 1(フォン)とOUTPUT 2(XLR)からは⑦ABセレクターに接続され、本機のアウトから⑧LX Ⅱにつながれている。

最後に、⑧LX Ⅱの2つのスピーカー・アウトから2台のキャビネットに接続。さらに⑧LX Ⅱのライン・アウトからRadialのJDX48 Reactor(DI)を経由してPAに信号が送られている。
外音のメインのサウンドは、2台のキャビネットから出力した音をマイキングしたもの。DIを経由したライン・サウンドはイヤモニ用だが、外音にも少し混ぜているとのこと。
デクスターは⑤Axe-Fx Ⅲ MARKⅡでメインのサウンドを作っており、各楽曲ごとにバンクを組んでいる。音作りはFriedman Amplificationのデイヴ・フリードマンが行なったとのこと。
⑥Axe-Fx Ⅲはサブで、もしメイン機に問題が起きた際は④JX42と⑦ABセレクターを操作してサブに切り替える。
2025年4月27日(日)東京ガーデンシアター
【Setlist】
01. Come Out And Play
02. All I Want
03. Want You Bad
04. Let The Bad Times Roll
05. Staring At The Sun
06. Hit That
07. Make It All Right
08. One Fine Day
09. What Happened To You?
10. Original Prankster
11. Bad Habit
12. Smoke On The Water / Iron Man / Detroit Rock City
13. In The Hall Of The Mountain King
14. Blitzkrieg Bop
15. Why Don’t You Get A Job?
16. (Can’t Get My) Head Around You
17. Pretty Fly (For A White Guy)
18. The Kids Aren’t Alright
-Encore-
19. You’re Gonna Go Far, Kid
20. Self Esteem