鈴木迅(Laura day romance)が使用するペダルボードを本人が解説! 鈴木迅(Laura day romance)が使用するペダルボードを本人が解説!

鈴木迅(Laura day romance)が使用するペダルボードを本人が解説!

2025年12月24日(水)にアルバム『合歓る – bridges』をリリースしたLaura day romance。本作は、2月に発表した『合歓る – walls』と連なる2部作の後編となる。本記事では、鈴木迅(g)が使用するペダルボードを本人のコメントと共にご紹介。

取材・文=小林弘昂 機材撮影=小原啓樹

Suzuki’s Pedalboard

ペダルボード

15台を直接でつないだ巨大ボード

【Pedal List】
①Ernie Ball / #6181 VP JR 25K(ボリューム・ペダル)
②JHS Pedals / ROSS Compressor(コンプレッサー)
③Earthquaker Devices / Spires(ファズ)
④Z.Vex / Fuzz Factory Vexter Series(ファズ)
⑤Earthquaker Devices / Hoof Reaper(オクターブ・ファズ)
⑥Benson / Preamp Pedal(オーバードライブ)
⑦One Control / Baby Blue OD(オーバードライブ)
⑧Sarno Music Solutions / Earth Drive(オーバードライブ)
⑨strymon / El Capistan V1(ディレイ)
⑩strymon / Lex V1(ロータリー・シミュレーター)
⑪strymon / FLINT V1(リバーブ/トレモロ)
⑫Line 6 / DL4(ディレイ)
⑬BOSS / CE-2W(コーラス)
⑭Eventide / Space(リバーブ)
⑮Earthquaker Devices / Dispatch Master(ディレイ/リバーブ)
⑯strymon / MINI switch(strymon専用フット・スイッチ)
⑰TC Electronic / PolyTune 2(チューナー)
⑱strymon / Ojai R30(パワー・サプライ)
⑲strymon / Ojai R30(パワー・サプライ)
⑳FREE THE TONE / PT-1D(パワー・サプライ)
㉑Earthquaker Devices / Ghost Echo(リバーブ) ※未接続

ギターからの接続順は①〜⑮の番号どおりで、⑮Dispatch MasterからフェンダーHot Rod DeVille 212 Ⅳにインプットされる。

⑮Dispatch Masterの薄いリバーブを常時オンにしており、ほかにもメインのクランチ・ペダルとして⑥Preamp Pedalもほとんどオンにしていることが多いとのこと。

②ROSS Compressorはクリーン・ブースター的に使用するそうで、SUSTAINノブはほとんど上げられていない。

ファズは3台セットされている。③Spiresは2ch仕様で、右側のGreen chは流暢なフレーズを弾く際に使用。シリコン・ダイオードを使用した左側のRed chは“ゴツゴツしている”とのことで、インパクトのある音が欲しい時にオンにするという。

⑤Hoof Reaperは右側にTone Bender系の同社製Reaper、左側にRussian Big Muff系の同社製Hoof、中央に1オクターブ・アップを搭載したファズ。右側のReaperは「sweet vertigo」のBメロなどの単音フレーズなどで使用し、左側のHoofは太くて丸い音のため、ギター・ソロを弾く時にオンにしている。

2台のEQDのファズがオールマイティなサウンドのため、④Fuzz Factoryは楽曲内のギミック的な要素として活用しているとのこと。

Laura day romanceの楽曲ではアルペジオを弾くことが多く、フレーズを際立たせるためにテープ・エコー系のディレイをかけており、⑨El Capistanは歪みペダルの次に踏むことが多いという1台。⑯MINI switchは⑨El Capistanに接続されており、⑯MINI switchにロング・ディレイをプリセット。⑨El Capistan本体はショート・ディレイにセッティング。

⑩Lexは「透明」のリフで使用しているほか、⑤Hoof ReaperのHoofでギター・ソロを弾く際に同時にオンにすることで面白い効果が得られるという。

⑪FLINTのリバーブは’60sを、トレモロは’61 harmを選択。常時オンの⑮Dispatch MasterとHot Rod DeVilleのリバーブだけでは物足りなく感じた場合にリバーブを重ねる役割とのこと。

⑫DL4には飛び道具的なディレイをプリセットしている。一番左のスイッチにはPING PONGが、その隣のスイッチにはSWEEP ECHOが割り当てられており、ライブによってはREVERSEやAUTO-VOLUME ECHOなども使用することも。

⑬CE-2Wは、“コーラスらしいコーラスを入れたい”という理由で導入されたもの。STANDARDモードに設定し、12弦ギターの質感に近づけたいフレーズでオンにしている。

⑭Spaceはおもにレコーディング用のペダルだが、ほかのペダルでは再現できないサウンドがあるためボードに組み込まれた1台。リバーブとディストーションが組み合わさったMangledVerbがプリセットされており、「プラットフォーム | platform」の2番Aメロで使用。

Interview

僕らの曲はアルペジオが多くて、
だいたいテープ・エコー風味のディレイをかけている。

かけっぱなしのペダルはありますか?

Dispatch Master(⑮)が常にオンで、BensonのPreamp Pedal(⑥)もほとんどオンにしています。そこにBaby Blue OD(⑦)とEarth Drive(⑧)の2つで歪み量を足したり減らしたりしていて、ROSS Compressor(②)も同じようにブースター的に使っていますね。

Bensonでメインのクランチを使っているんですね。

そうですね。Bensonで持ち上げていて、ブーストさせたい時に残りの2台のオーバードライブを踏み分けています。

Baby Blue ODとEarth Drive、2台のオーバードライブを一緒に踏むことはありますか?

ありますね。Preamp Pedal、Baby Blue OD、Earth Driveの3台を同時にオンにすると絶妙なつぶれ感みたいところが出て、ハイゲインだけどファズっぽくなるんです。自分はファズっぽい歪みが好みなので、それを実現できる3台ですね。

そしてファズも3台(③④⑤)あるという。

用途がいろいろあって(笑)。Spires(③)は、なめらかなファズと腰のあるファズが2つ入っていて、緑(右)chのなめらかなファズは流暢なフレーズとかに使えるし、赤(左)chのファズはゴワゴワしているのでインパクトある音を出す時に使うみたいな感じですかね。

Fuzz Factory(④)の使い方は?

2台のEQDのファズ(③⑤)は、奇抜に見えてちゃんとオールマイティなんですよね。なのでEQDはギター・ソロとかでインパクトの欲しい時にちゃんと抜けるためのファズとして使っていて、対してFuzz Factoryは楽曲内のギミック的なサウンド再現として使っています。発振を使ったことはあんまりないかもしれないですね。

Hoof Reaper(⑤)も2chのファズですが、どのような使い分けをしていますか?

右chのReaperがTone Bender系、左chのHoofがRussian Big Muff系なんですけど、Reaperは「sweet vertigo」のBメロとか、キャラが欲しい単音フレーズとかで使えるんですよね。逆にHoofは太くて丸い音なので、ちゃんとギターらしいソロを弾く時は左側をオンにしています。

ディレイも2台あります。El Capistan(⑧)とDL4(⑪)の使い分けも教えて下さい。

僕らの曲はアルペジオが多くて、だいたいテープ・エコー風味のディレイをかけているんですよ。なのでEl Capistanは歪みペダルの次にオンにすることが多いエフェクターです。MINI switch(⑯)でEl Capistanのロングとショートを切り替えていて、MINI switchにプリセットしているのはリピートの多いロング・ディレイ。本体ではミックスが大きめのショート・ディレイをセッティングしていて、オンにすると音量がちょっと持ち上がるようにしています。アルペジオとかを際立たせるシーンが多いので、El Capistanはかなり踏んでいますね。

DL4はどうでしょう?

飛び道具というか、効果が派手なディレイが入っています。その時々によって変わるんですけど、一番左のスイッチはたぶんPING PONGで、左から二番目のスイッチにはSWEEP ECHOをプリセットしていますね。REVERSEを使うこともありますし、昔はAUTO-VOLUME ECHOとかも入れていました。

リバーブも3台(⑪⑭⑮)セットされています。

FLINT(⑪)もオンにすると音量が持ち上がるようにしています。ライブ中、ステージ上の自分のギターの音がけっこうドライに聴こえることがあって、そうなると自分の中であまり乗らないというか、1人で弾いてるような感覚になるんですよね。

Space(⑭)はどのモードを使用していますか?

これはおもにREC用なんですけど、RECで使ったリバーブをライブでも再現したくてボードに入れています。DL4と同じく飛び道具っぽい感じですね。プリセットしてるMangledVerbというのは、ウェット音が歪んでるリバーブなんですよ。歪み兼エコーみたいな。「プラットフォーム | platform」の2番Aメロでその音を使っているんですけど、どうしてもSpaceじゃないと出せないんですよね。

そしてボードの外にGhost Echo(㉑)が置かれていますが……。

これは機材を撮影した日のレコーディングのために持ってきただけで、普段はボードには入ってないんです(笑)。お試し中ですね。

モジュレーションはLex(⑩)とCE-2W(⑬)の2台ですね。どんなフレーズでオンにしていますか?

2台とも、そのままな使い方をしています。CE-2Wは前回のツアーの2日目とかに入れたエフェクターなんですよ。もともとEQDのSea Machineっていうコーラスを使っていたんですけど、もっとコーラスらしいコーラスが欲しいと思って、その最適解としてBOSSのCE-2Wを入れています。例えばレコーディングでは12弦ギターを使ったフレーズをライブで弾く時、12弦のニュアンスに近づけたい時に踏んでいます。

なるほど。

「透明」という曲ではロータリーのリフがあるので、Lexはそこでオンにしています。あとはHoofとの相性がけっこう面白くて。Hoofでギター・ソロを弾く時、Lexも同時にオンにするとインパクトがある感じになるんですよね。それを前のツアーで発見しました。ステージ上では直感的に“これをやってみよう”とペダルを組み合わせることがあって、その直感についてきてくれるようなエフェクターが並んでいる感じです。

作品データ

『合歓る – bridges』
Laura day romance

ポニーキャニオン
PCCA-06451
2025年12月24日リリース

―Track List―

01. 何光年?|how far…?
02. ライター|lighter
03. 分かってる知ってる|yes, I know
04. プラトニック|platonic
05. ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark
06. 肌と雨|skin and rain
07. 恋人へ|Koibitoe
08. making a bridge|橋を架ける
09. orange and white|白と橙
10. 後味悪いや|sour

―Guitarist―

鈴木迅