90’s UKロックの双璧。
Oasis × blur
90年代初頭。英国のロック・シーンに超新星が誕生した──オアシスとブラーである。
破竹の勢いで頂点に昇り詰めた両者が、誇り高きブリット・ポップの一時代を築いたことは周知のとおりだが、その決定打的な存在となったのが、両バンドのギタリスト=ノエル・ギャラガーとグレアム・コクソンの2人だ。
普遍性に富んだ天才的ソングライティングとストレートな演奏を大胆不敵に提示したノエル。対して、オルタナと邂逅した底なしにポップなリフとサウンドで聴衆を踊らせたグレアム。まったく異なるスタイルだが、この2人こそ当時の音楽の多様性や面白さを象徴する最重要人物ではないだろうか?
今年、ノエル・ギャラガーはハイ・フライング・バーズとして6月に新作を発表するのに対し、グレアム・コクソンはブラーとしてサマソニで来日を果たす予定だ。そんな今、輝かしき90年代の英国ロックを振り返ってみるのも悪くないだろう。2大巨頭の真髄に迫りつつ、あの時代の一端を掘り下げていく。
ノエル・ギャラガー 新譜『Council Skies』インタビュー&機材
ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズが、約5年半ぶりとなる4thアルバム『Council Skies』を6月2日(金)に全世界同時リリースする。
今作は“原点回帰”をテーマに掲げ、すべての楽曲をアコースティック・ギターの弾き語りで制作。ノエル・ギャラガーがオアシス時代から磨き上げてきた、 “歌”や“メロディ”をメインにした珠玉のソングライティング能力が堪能できる。
さらにファンには嬉しいトピックとして、オアシス/ハイ・フライング・バーズのコラボレーターとして知られるポール・ステイシーが共同プロデューサーを務めていたり、ノエルが最も尊敬するギタリストのジョニー・マー、そしてオアシス時代からの盟友であるゲム・アーチャーが参加していたりと、ギター的なトピックも多い。
新作のことや、最新機材のこと、90年代のことなどを大いに語ってもらった。
LATEST INTERVIEW
ノエル・ギャラガー
ノエルに90年代のUKロック・シーンを振り返ってもらった。オアシスとしてデビューした頃、まわりのギタリストと比べて自身の立ち位置をどう思っていたのか? 名盤『Definitely Maybe』(94年)と『(What’s The Story)Morning Glory?』(95年)についても語ってくれた。
LATEST INTERVIEW
グレアム・コクソン
昨年に新プロジェクト=ザ・ウェイヴを結成し、再始動を発表したブラーのギタリスト、グレアム・コクソン。来るSUMMER SONIC 2023のヘッドライナーとして来日を控えるなど、近年は活動を活発化させ注目度が高まっている。
ここでは、昨年行なわれたグレアム・コクソンの最新インタビューをお届けしよう。90年代のブラー黄金期に抱えていた思いや音楽活動の近況などを語っている。
HISTORY
オアシス&ブラーという傑物を生んだブリット・ポップの音と歴史とは?
90年代のイギリスで花開き、多種多様なサウンドを生み出したブリット・ポップ。その源流はビートルズやローリング・ストーンズ、ザ・フーを始めとした、60年代のクラシック・ロックにある。そこから歴史の流れがどうつながり、オアシスとブラーという2大巨頭を抱えたブリット・ポップ・サウンドの誕生へいたったのか? 本稿で一挙にたどる!
牛尾健太(おとぎ話)が紐解くノエルとグレアムのスタイル
90年代ブリット・ポップの頂点に共に立ったオアシスとブラー。2つのバンドのギター・プレイ/サウンドを考えるにあたっては、やはりノエル・ギャラガーとグレアム・コクソンのスタイルの違いを知る必要があるだろう。
本稿では、バンド黄金期のサウンド(=90年代)に熱中し、自他共に認めるオアシス&ブラー狂である牛尾健太に、それを紐解いてもらう。
ノエル・ギャラガー 1995年インタビュー
about 『(WHAT’S THE STORY)MORNING GLORY?』
ここでは、王道ロックンロール直系のソングライティングで世界中のリスナーを夢中にさせたノエル・ギャラガーのギタリスト面を掘り下げていく。
まずは、オアシスの黄金期である95年、『(What’s The Story)Morning Glory?』の発売直後のインタビューをお届けしよう。まさに“向かうところ敵なし”といったオアシスにおいて、ノエルが成功を確信していた根拠とは?
オアシス奏法分析
グレアム・コクソン 1996年インタビュー
about 『THE GREAT ESCAPE』
ペイヴメントなどUSオルタナ勢からの大きな影響を感じさせるギター・プレイを収めたブラー『The Great Escape』(95年)リリース後、96年のグレアム・コクソンのインタビューをお届け。ギタリストとしての様々な音楽的ルーツや、本作での自身のプレイ、使用機材について語った貴重な内容だ。
グレアム・コクソン 2017年インタビュー
about 『PARKLIFE』 /『BLUR』
ブラーでの自身の演奏について語った記事は少ないグレアム・コクソンだが、『Parklife』(94年)と『Blur』(97年)のギター・プレイについて本人が対談形式で語るインタビューを発見。対談のお相手は、ザ・スミスの作品や90年代のブラーの全アルバムを手がけた名プロデューサー、スティーヴン・ストリートだ。ブラーの2大名盤におけるプレイやサウンドメイクの秘密を見ていこう。
ブラー奏法分析
最新インタビュー&機材:ライド
90年代UKロックの萌芽期を振り返る
90年代UKロック・シーンの中で異彩な存在であったライド。しかしながら、彼らなしではこの時代を語ることはできないだろう。
去る4月には1st『Nowhere』(90年)と2nd『Going Blank Again』(92年)の再現ライブで来日を果たし、今回フロントマンのマーク・ガードナー(vo, g)とギタリストのアンディ・ベル(g)にインタビューが実現。当時の音楽シーンがいかに多彩さであったかを表わす両作品の使用機材や音作りを含めて話を聞いてみた。
また、シューゲイザーやグランジを始めとする彼らの周辺からの音楽的影響や、そしてノエルやグレアムとの関わりについても振り返ってくれた。
GM SELECTIONS(※電子版には収録されておりません)
- 「Champagne Supernova」オアシス
- 「Charmless Man」ブラー
FEATURED GUITARIST:エリック・クラズノ
オルガン・トリオでジャム・バンド界隈の新境地を開拓したソウライヴ、そしてホーン隊を擁する大編成でファンクの最先端を突っ走るレタス。この両バンドで盤石なキャリアを築きつつ、ソロ活動やプロデュース、さらには多方面への客演と非常に多彩な活躍を見せ、今やグラミー賞ノミネートの常連にもなっているエリック・クラズノ。
そんな彼が今度はギャラクティックのドラマーであるスタントン・ムーアとの連名プロジェクトを開始、名だたる女性ボーカリストの名曲群をオルガン・トリオ編成でカバーした『Krasno Moore Project: Book of Queens』をリリースした。
クラズノが本誌に登場するのは2017年3月号の特集“進撃のジャズファンク”以来。前回は特集に関する話題がメインだったため、この機会にギタリスト人生の始まりからその後のキャリアまで、色々な質問をぶつけてみた。
THE INSTRUMENTS:
UKサウンドの金字塔 VOX AC30
60年代のブリティッシュ・ロックのムーブメントを生み出した多くのミュージシャンが愛用していたアンプであり、今では定番アンプとして君臨しているVOX AC30を徹底特集!
奏法企画:
3音ボイシングをマスターせよ!
本特集は3音構成のボイシングに的を絞った、コンパクトなコード使いのブラッシュアップ企画!
通称“スモール・コード”と呼ばれる、省略コードの代表パーツであるこの3音ボイシングは、お洒落なシティ・ポップから腰が揺れるネオ・ソウル、はたまたジャズ/フュージョンまで、どんなジャンルにも幅広く活用できる万能アイテム。
その基本的なノウハウを身に付ける導入ステップから、それをより実践的にアレンジする発展&応用アイディアまで、ババ~ンと紹介していきますので乞うご期待!
THE AXIS’ GEAR
- ペイヴメント
- アークティック・モンキーズ
INTERVIEW & GEAR
- 君島大空&西田修大(鏡鏡鏡鏡)
PICK UP
- SHURE GLX-D16+ × ROLLY イベント・レポート
- ESPエンタテインメント東京ギタークラフト科 × 鈴木重伸(THE ORAL CIGARETTES)第1回
- 『クロスロード・ギター・フェスティヴァル2019』映画館上演1
- POLY EFFECTS Beebo × 細井徳太郎
and more!
- 定価1,100円(税込)
- 品種雑誌
- 仕様A4変形判
- 発売日2023-05-12