2025年7月5日(土)Spotify O-WESTにて行なわれたenvyの『Eunoia』リリース・ツアー、“tour of eunoia 2025_Japan”追加公演に、盟友MONOがゲスト参加した。本記事では、Takaakira ‘Taka’ Gotoが使用したアンプを本人による解説と共にご紹介しよう。
取材・文=小林弘昂 機材撮影=小原啓樹
Taka’s Amplifiers
・Fender / Tone Master Twin Reverb(Left)
・Marshall / JCM2000 DSL100 & Marshall / 1960B(Right)
結成当初からの不動の2台
Takaのアンプは不動の2台、Twin ReverbとJCM2000 DSL100の組み合わせだ。MONOで初めてスタジオに入った日のサウンドが素晴らしく、Takaはその時に使用していたTwin ReverbとJCM2000 DSL100を使い続けている。
もともとTwin Reverbはリイシューの’65 Twin Reverbを愛用していたのだが、長期間のワールド・ツアーで故障したり、レンタルしても状態が悪いものが多いため、最近はデジタルのTone Master Twin Reverbを使用。
メインはTone Master Twin Reverbで、ファズやディストーションを踏む時にJCM2000 DSL100も同時に鳴らされる。
この日はTone Master Twin ReverbにはShure SM57(ダイナミック)とSennheiser MD421-Ⅱ(ダイナミック)が、1960BにはShure SM57が立てられていた。また、マーシャルの横に置かれたMacBookでは「Run On」で使用する同期を流している。

Tone Master Twin ReverbはNORMAL chを2つ使用。INPUT 1がメインで、ファズやディストーションを踏む際に足下のBOSS / LS-2(ライン・セレクター)でINPUT 2に切り替える。BRIGHTスイッチはオフで、各ノブはVOLUMEが4.5、TREBLEが5、MIDDLEが5過ぎ、BASSが5過ぎにセッティングされていた。
Taka曰く“Twin Reverbはミドルが豊かなオーガニックなサウンドにしている”とのこと。

JCM2000 DSL100もTone Master Twin ReverbのINPUT 2と同じで、ファズやディストーションを踏む際に使用される。クリーンのClassic Gainをセレクトし、各ノブは、GAINが4、VOLUMEが4、BASSが10、MIDDLEが10、TREBLEが0、PRESENCEが0の位置にセッティングされていた。リバーブはオフ。
マーシャル特有のメタリックかつクリアでシャープなサウンドをアウトプットしており、上は6kHz〜8kHz、下は50Hz~65Hz台が出る設定になっている。これはオーガニックなサウンドのTone Master Twin Reverbとの組み合わせを考えたもので、2台のアンプとファズで最も大きい音を出す時にフル・レンジを出力できるようになっているとのこと。
Interview
一番歪ませる時に
フル・レンジになるようにしています。
Twin ReverbがTone Masterシリーズに変わったんですね。
ツアーが長いのでアンプが壊れるんですよ。だからシカゴの倉庫には’65 Twin Reverbが9台あって(笑)。今は全世界共通でTone MasterのTwin Reverbにしていて、壊れないんです。
導入しようと思ったキッカケは?
中国でライブをやった時、現地のフェンダーの方から“使ってみて”と言われたんですよ。軽いから最初は“嫌だな”と思ったんだけど、ブラインド・チェックをしたらどっちかわからないくらいで。しかも一番コンディションが良い’65 Twin Reverbと同じ音だったので、“じゃあ全世界これにしましょう”と。日本だけまだYodaが’65 Twin Reverbを使っているんですけど、この間フェンダーの方に会って、用意してくれることになりました。
マーシャルは変わらずJCM2000 DSL100ですね。
そう。JCM2000のクリーンchを使っています。
Bキャビですけど、何かこだわりが?
これは置きやすいという理由だけです(笑)。でもBキャビはフラットなのでパンチがありますよね。背中で音圧を感じたいので。
2台のアンプのセッティングはどのような感じですか?
Twin Reverbはミッド寄りなんですけど、マーシャルがドンシャリなんですね。Fab Toneを踏んで一番歪ませる時に2台のアンプをオンにするので、そこでフル・レンジになるようにしています。













