京英一(雪国)がライブで使用するペダルボードを本人が解説! 京英一(雪国)がライブで使用するペダルボードを本人が解説!

京英一(雪国)がライブで使用するペダルボードを本人が解説!

2026年8月5日(水)にEP『claras』をリリースした雪国。本記事では、京英一(vo,g)がライブで使用するペダルボードを本人の解説とともにご紹介。

取材・文=森部真衣 機材撮影=星野俊

Kyo’s Pedalboard

楽曲のダイナミクスに応じて
5台の歪みを踏み分け

【Pedal List】
①TC Electronic / Polytune 2 Mini(チューナー)
②Diamond Pedals / COMP/EQ(コンプレッサー/EQ)
③VEMURAM / Jan Ray(オーバードライブ)
④Z.Vex Effects / Distortron(オーバードライブ)
⑤Fulltone / OCD(オーバードライブ)
⑥ProCo / RAT Ⅱ(ディストーション)
⑦Electro-Harmonix / Green Russian Big Muff(ファズ)
⑧BOSS / RE-2(ディレイ)
⑨strymon / FLINT V2(リバーブ/トレモロ)
⑩MXR / Iso-Brick Power Supply(パワー・サプライ)

京英一がライブで使用するペダルボード。このボードは、雪国のサポート・ギタリストを務めるエスキベルの横山秦一(g)に組んでもらったもの。

雪国の楽曲は京のギターが2本あるイメージでライブの機材を揃えているため、ペダルボードの内容も京と横山はほとんど同じ構成になっているそうだ。

ギターからの接続順は①〜⑨のとおり。

ライブで常時オンにしているペダルは、②COMP/EQ、③Jan Ray、⑧RE-2の3台。一方、レコーディングではライブとは異なる機材を使用しており、②COMP/EQ、③Jan Rayに加え、⑧RE-2の代わりにBOSSのRE-202の3台で完結させているという。

②COMP/EQはコンプレッサーとしてではなく、本機ならではの透明感のあるサウンドを得るために使用。“バンド全体の音に拡散せず、無駄な音が出ない状態になる”そうで、京と横山のボードに共通して組み込まれている。

③Jan Rayは、ライブでは歪ませすぎないようにセッティングし、基本のクリーン・トーンとしてオンにしている。EP『claras』のレコーディングでは楽曲によってGainノブを調節し、全曲で使用したという。

④Distortronは最近導入したばかりで、取材時点のライブではまだ使用されていなかった。

⑤OCDはLPモードに設定し、Toneを絞って使用。京のギターは、バンド内の低音域から中音域を担うように調整しているため、高音域をカットしたセッティングにしているそうだ。

⑥RAT Ⅱは、ギター・ソロや大きな音量が必要な場面でオンにする。

⑦Green Russian Big Muffは、豊かな低音域を求め導入したファズ。シューゲイザー的なサウンドを生み出す場面や、ライブ終盤で盛り上げたい場面で踏むという。

以上の5台の歪みペダル(③〜⑦)は、楽曲のダイナミクスに合わせて徐々に歪み量が多くなるように踏んでいくという。接続順とは異なるが、③Jan Ray→⑤OCD→④Distortron→⑥RAT Ⅱ→⑦Green Russian Big Muffの順で歪みが増えていくとのこと。

ライブで常にオンにしているという⑧RE-2は、テープ・サチュレーションのような質感を気に入って使用。MODEは2、REPEAT RATEは短めに設定し、ショート・ディレイとして使用している。さらにREVERBノブも若干上げることで、リバーブ的に使っているという。

⑨FLINT V2のリバーブは’70sモードに設定しており、⑧RE-2よりも深いリバーブが欲しい場面でオン。“アナログっぽくて、温かみのあるリバーブが気に入っている”そうで、歪みペダルと組み合わせることで音の壁を作ったり、ギター・サウンドをバンド・アンサンブルに馴染ませたりする際に活用しているという。

Interview

グラデーションになるように
歪みを踏んでいくんですよ。

ライブで常にオンにしているペダルはありますか?

COMP/EQ(②)、Jan Ray(③)、RE-2(⑧)はずっとオンにしています。

COMP/EQはどんな効果を狙って導入したんですか?

COMP/EQはコンプレッサーとしてではなく、基準の音を作るためにかけています。これを踏むとバンド全体に無駄な音が拡散しない状態になるので、サポート・ギタリストもボードに入れているんですよ。透明感が出てキラッとしますし、無駄な音がなくなって抽出された音が出ている感じになりますね。“COMP/EQを通した音”みたいなものがあって、雪国のギター・サウンドの肝になっているペダルです。

メインの歪みはJan Rayなんですね。

COMP/EQとJan Rayが雪国の基本となる音で、この2つを踏んだ状態のことをクリーンと呼んでいます。Jan Rayは音の色付けとして使っているので、歪みすぎないようにしています。

歪みペダルが5台(③〜⑦)入っていますが、その理由は?

楽曲の中で0から100までダイナミクスがあるとしたら、その0から100までの境がグラデーションになるように歪みを踏んでいくんですよ。接続順と違うんですけど、ダイナミクスの順番がJan Ray→OCD(⑤)→Distortron(④)→RAT Ⅱ(⑥)になっていて、基本はJan RayとOCDまでしか使ってないんです。RAT Ⅱはギター・ソロや、楽曲の中で最大の音量が必要な時に使っていますね。

OCDはどのようにセッティングしていますか?

バンドの帯域をメンバーごとに分担しているんですけど、OCDでは僕が一番出すべき低音域から中音域の音を出すようにしています。リード・ギターの音域と被らないようにトーンを絞っていて、ギラッとした高い音はほぼ出ないようにしていますね。

Green Russian Big Muff(⑦)はどんな場面で使用していますか?

これは特定の曲でしか使わないですね。シューゲイザーっぽい音とか、めちゃくちゃな音にして“もうライブ終わりです”という時にだけ。現行のBig Muffの中で一番低音が出るのでこれを選びました。

RE-2もライブで常にオンにしているとのことですが、気に入っているポイントは?

RE-2も雪国の基準の音になっています。ショート・ディレイに設定していて、REVERBノブもちょっと上げています。ディレイとして使うことはほぼなくて、リバーブ的に使ってますね。これ特有の音色が混ざるので、それが気に入っていて使っています。

FLINT(⑨)はどのように使用していますか?

トレモロはあんまり使い方がわからないんですけど、リバーブが良いというのだけ聞いて買いました。使っている人が多いstrymonのblueSkyはけっこうデジタルっぽい感じなんですけど、FLINTはアナログっぽくて温かみのあるリバーブだと思います。

RE-2とFLINTの使い分けは?

RE-2よりも深くリバーブをかけたい時にFLINTを使っています。FLINTを使うと広がりが生まれて音が馴染むし、音の壁みたいにドーンと前に出るので、歪ませる時には基本的にFLINTも踏んでいますね。

EP『claras』のレコーディングでは、どのペダルを使用しましたか?

今までの曲も全部そうなんですけど、レコーディングの時はCOMP/EQ、Jan Ray、そしてBOSSのRE-202しか使ってないですね。Jan Rayのゲイン量の調節だけで、一番小さい音から大きい音まで出しています。

「放課後」の冒頭はかなり歪みが効いていると思いますが、これもJan Rayだけの歪みなんですね。

ライブの時はDistortronとOCDも使いますけど、レコーディングの時はJan Rayだけで録っています。

レコーディングでRE-2を使用せず、代わりにRE-202を使っている理由は?

RE-202のほうがいろんな機能があるからですね。それ以上の深いリバーブはミックスの時に入れています。

作品データ

『claras』
雪国

Pothos Records
PCCI000000039
2026年8月5日リリース

―Track List―

1. クララ
2. 月台
3. カゲロウ
4. 放課後
5. 冬眠
6. おやすみ

―Guitarist―

京英一

Live Information
雪国 One Man Tour 2026 “claras”

  • 9月5日(土) 札幌・SOUND CRUE
  • 9月17日(木) 京都・磔磔
  • 9月19日(土) 福岡・LiveHouse 秘密
  • 10月11日(日) 仙台・enn 2nd
  • 10月24日(土) 愛知・今池 CLUB 3STAR
  • 11月14日(土) 東京・WWW

<チケット>
一般……4,400円(税込)+1D

■国内 イープラス:https://eplus.jp/yukiguni/
■海外 イープラス:https://eplus.tickets/yukiguni/