自由なオブリ弾きっぱなしのロータリー・コネクションVer. 自由なオブリ弾きっぱなしのロータリー・コネクションVer.

自由なオブリ弾きっぱなしの
ロータリー・コネクションVer.

“月曜の朝にさ、皆の気分が晴れるような音楽を毎週届けたいのよ。何かアイディアない?” そんな編集長の問いに、WEB担当Fはこう答えた──“月曜は「ストマン」一択ですよ”。そうして立ち上がった企画が、この“月曜朝のストーミー・マンデー”です。今週はミニー・リパートンが在籍したサイケ・ソウル・グループ=ロータリー・コネクションからお届け。ギターはアドリブでオブリ弾きっぱなし。プレイヤーは、当時在籍していたフィル・アップチャーチかピート・コージーだろうか? GW中盤にチルアウト感を味わっていただければ幸いです!

文=小出斉 デザイン=猪野麻梨奈


ミニー・リパートンの超高音ハミング炸裂!

ロータリー・コネクションは60年代後半にチェス系列のキャデット・コンセプト・レーベルに所属。5オクターヴの声域を持つと言われ、のちにソロで「ラヴィング・ユー」の大ヒットを放ったミニー・リパートンが在籍していたことで知られる、人種混淆バンドだ。マーシャル・チェス(編注:チェス・レコード創設者の息子であり音楽プロデューサー)がサイケデリック・ムーヴメントに乗る形で、白人のロック・バンドに、モータウンでソングライティング・スタッフとしても活動していた男性シンガー、シドニー・バーンズと、10代半ばでガール・グループで活動、別名でチェスからソロ・シングルも出していたミニーのダブル・リードを組み合わせた。

サウンド面では、チェス・ファンク部門の要となった、キーボードのチャールズ・ステップニーがまとめ上げ、ソウル、ロック、サイケ、フォークなどを混ぜ合わせた、風変わりな音楽性を追求していく。

「ストーミー・マンデイ」は、70年の5thアルバム『Dinner Music』に収録され、シングルでも発売。最初はシドニーが歌い込み、極めてオーソドックスな演奏───と思いきや、中盤からミニーが絡み、得意の超高音ハミング炸裂。シドニーとミニーがハモるという技に出て、終盤を突き進む。やはり一筋縄ではいかない仕上がりなのだった。