『ドゥーム・クルー・インク』
ブラック・レーベル・ソサイアティ
【参加クレジット】
ザック・ワイルド(g, vo)、ダリオ・ロリーナ(g)、ジョン・ディサルヴォ(b)、ジェフ・ファブ(d)
【曲目】
①セット・ユー・フリー
②デストロイ&コンカー
③ユー・メイド・ミー・ウォント・トゥ・リヴ
④フォーエヴァー・アンド・ア・デイ
⑤エンド・オブ・デイズ
⑥ルーインズ
⑦フォーセイクン
⑧ラヴ・レイン・ダウン(2021ヴァージョン)
⑨ゴスペル・オブ・ライズ
⑩シェルター・ミー
⑪ギャザー・オール・マイ・シンズ
⑫フェアウェル・バラッド
⑬ドント・ドリーム・イッツ・オーヴァー
⑭言いだせなくて
独自のハードネスに新機軸のツイン・リードをプラスしてさらなる高みに到達した意欲作
ザック・ワイルド率いるブラック・レーベル・ソサイアティの11thアルバム。
楽曲に関しては80~90年代のHR/HMテイストを打ち出したナンバーを核にしつつ、シャッフル・チューンの②⑪や、翳りを帯びたバラードの④⑦⑫などを配していることがポイント。アルバム構成と静と動の対比を活かした楽曲アレンジが相まって、激しさと深みを合わせ持った佳作に仕上がっている。オジー・オズボーンの影響を感じさせるザックのボーカルも魅力的。
ギターは全曲で披露されている長尺のギター・ソロが一番の聴きどころ。ホット&テクニカルなフレージングやメロウなソロ、ザックとダリオ・ロリーナによるスリリングな掛け合いとハーモニーなど、耳を惹かれるシーンは多い。ギター・ソロで楽曲のエモーションがより増幅するという彼らならではの醍醐味をたっぷりと味わえる。
センスの良さがうかがえるリフ/バッキング・ワークやファット&エッジィなギター・サウンドなども注目。
(村上孝之)
『SUNBURST ~我武者羅』
LOUDNESS
【参加クレジット】
高崎晃(g, vo)、二井原実(vo)、山下昌良(b)、鈴木政行(d)【ゲスト】西田“Dragon” 竜一(d)
【曲目】
< DISC 1>
①Rising Sun -instrumental-
②OEOEO
③大和魂
④仮想現実
⑤Crazy World
⑥STAND OR FALL
⑦The Sanzu River
⑧日本の心
< DISC 2>
①輝ける80’s
②エメラルドの海
③天国の扉
④All will be Fine with You
⑤Fire in the Sky
⑥HUNGER for MORE
⑦The NAKIGARA
⑧wonderland
高崎晃の圧倒的な存在感を示したデビュー40周年記念ダブル・アルバム
2021年にデビュー40周年を迎えたLOUDNESSが、29枚目にしてバンド初となる2枚組スタジオ・アルバムを完成させた。
DISC1は『40周年記念ツア-2021』の会場限定で発売された限定CDと同内容になっており、タッピングを軸にした構築美に溢れたギター・ソロが聴けるスピード・ナンバーの③、長尺のギター・ソロが入ったヘヴィでグルーヴィな④、プログレッシヴ・ロック的なアレンジが楽しめる⑤、高崎晃がクリーンとスクリーム・ボイスで歌ったダークな⑦などを収録。
DISC2には80年代に制作されたデモ音源を元にした①~③が収録されているのが注目すべき点だが、この中の③は故エディ・ヴァン・ヘイレンに捧げた歌詞が採用されている。ほかにも和のギターの旋律を取り入れた④、哀愁をギター・ソロがグッと来る⑧など、現代的なスタイルと80年代の彼らを思わせるギター・リフやテクニカルなギター・ソロも織り交ぜた楽曲が楽しめる。
(Jun Kawai)
『上出来』
tricot
【参加クレジット】
中嶋イッキュウ(vo,g)、キダ モティフォ(g)、ヒロミ・ヒロヒロ (b)、吉田雄介(d)
【曲目】
①言い尽くすトークします間も無く
②暴露
③いない
④ティシュー
⑤カヨコ
⑥餌にもなれない
⑦Dogs and Ducks
⑧スーパーサマー
⑨いつも
⑩夜の魔物
⑪ひとやすみ
⑫上出来
セクションごとに表情を変えるキダ モティフォの個性派ギターが炸裂!
前作『10』からおよそ1年ぶりのメジャー3枚目。タイトルの物々しさとは裏腹の爽やかなポップチューン②、変態的なアレンジを全面的にフィーチャーした”tricotらしさ”全開の③と立て続けにシングルを先行リリースし、自分たちの両極の魅力を提示した彼女たちによる本作は、これまで以上にバラエティに富んだアルバムとなった。
例えば④ではレゲエ・ビートを基調としつつ、中期ビートルズにも通じるようなサイケデリアを奏でたかと思えば、中尾憲太郎(NUMBER GIRL)をプロデュースに迎えた⑥では、予測不能のリズム隊と幾何学的なコーラスワーク、ワウを駆使したギターを複雑に絡み合わせてポップ・グループも”かくや! “と言わんばかりのアヴァンギャルドなアンサンブルを披露してみせる。
クランチからシューゲイズ的なディストーションまで、曲ごとに(否、1曲の中のセクションごとに)表情を変えるキダ モティフォのギターは本作の聴きどころの1つだ。
(黒田隆憲)
『nerd』
Kroi
【参加クレジット】
内田怜央(g,vo)、長谷部悠生(g)、関将典(b)、益田英知(d)、千葉大樹(k)
【曲目】
①Juden
②pith
③Rafflesia
④blueberry
⑤おなじだと
⑥WATAGUMO
黒に黒を重ねて描く、目映い音楽のスリル。さらなる独自性を結実させた新作EP
メジャー1stアルバム『LENS』&ツアー「凹凸」を経てリリースされるKroiの新作EP。
コシの強いファンク・ビートを多彩なギター・ワークとマッシブなシンセ・サウンドでポップの異次元へと導く①、グランジとヒップホップがのたうち回るようなダルなビートの中に不穏なスリルが蠢く②、人力ドラムン・ベース的なリズムの中でフュージョンに漸近線を描きながら確実に一線を画したギター・サウンド……といった具合に、全6曲ながらフル・アルバムばりの音楽的な振り幅と、その根底に息づく不屈の挑戦精神を感じさせる痛快な作品。
そのバンド名の通り、メンバー全員がブラック・ミュージックの影響をバックボーンとしているKroiだが、己の信念に従って黒に黒を塗り重ねることでその音が極彩色の輝きを放ち始めるかのような、マジカルな驚きと感激が確かに宿っている。
都市の焦燥を活写した⑤を始め、リリックの面で鋭利かつビビッドなセンスを感じさせるのも嬉しい。
(高橋智樹)
『モーターハート』
ザ・ダークネス
Guitar:ジャスティン・ホーキンス(g,vo)、ダン・ホーキンス(g)
ギターがアグレッシブに暴れ回る骨太でエネルギッシュなR&Rアルバム
2年ぶりの7thアルバム。ガンズ・アンド・ローゼズあたりを彷彿させる70~80年代ロックの匂いがプンプンするエネルギッシュなR&Rアルバムで、躍動感のあるグルーヴが印象的。
タイトル曲はエキゾティックな旋律が飛び出すユニークなハードロック・ナンバー。クリーミィなオーバードライブを効かせたギターが縦横無尽に暴れまくっている。
(関口真一郎)
『海底より愛をこめて』
cinema staff
Guitar:飯田瑞規(g,vo)、辻友貴(g)
至高のアンサンブルが描く衝動の黄金律。磨き抜かれた「今」を物語る7作目
前作『熱源』以来約4年ぶりの7thアルバム。
Wギター&4ピースの理想形と呼ぶべきソリッドなバンド・アンサンブル、清冽なメロディとカオティックな衝動を統合する構成力、ピアノ&ストリングスとともに描く「storyflow」の音像の美しさ。シューゲイザー的な音響で編み上げる「3.28」の絶景……。
全方位的に磨き抜かれたバンドの「今」を物語る良盤だ。
(高橋智樹)
『ヴァレンタイン』
スネイル・メイル
Guitar:リンジー・ジョーダン(g,vo)
世界が注目するインディー・ロックの新星、リアルで豊潤な進化を刻み込んだ2作目
デビュー・アルバム『Lush』で一躍熱視線を集めたインディー・ロック期待の星=スネイル・メイルことリンジー・ジョーダンの2ndアルバム。
心の内面そのもののようにナイーブに響くギターの音色が、ブラッド・クック(ボン・イヴェールなど)との共同プロデュースによって豊潤な質感を獲得。”うた”としての包容力を格段に増すに至った麗しの進化作。
(高橋智樹)
『プロジェクター』
ギース
Guitar:ガス・グリーン/フォスター・ハドソン(g)
神秘性を纏うアンサンブル 10代のロック・バンドがデビュー
ブルックリンの10代5人組が高校時代、自宅スタジオでレコーディングした1stアルバム。
執拗に単音フレーズをリフレインするギター2本のアンサンブルを軸に、ポスト・パンクだけにこだわらずにマス・ロックからダンス・ロックまで幅広い可能性を探っている。
デイスコ・ナンバーの「Low Era」では、ファンキーなカッティングも閃かせる。
(山口智男)
『If Words Were Flowers』
カーティス・ハーディング
Guitar:カーティス・ハーディング(g,vo)、サム・コーエン/カーティス・ホイットヘッド(g)
R&Bとロックを自在に行き来する現代のソウル・シンガー
ビンテージ・ソウルとインディー・ロックの折衷を身上とするアトランタの男性シンガー、カーティス・ハーディングによる3rdアルバム。
鍵盤や管弦楽器も鳴るアンサンブルの中で、共同プロデューサーのサム・コーエン(ノラ・ジョーンズ他)らとともに自ら奏でるギターは控えめながらも、「Can’tHide It」のリフなどで耳に残るフレーズが多い。
(山口智男)
『CC-Rex』
本多俊之 Burning Wave Quartet with 井上銘
Guitar:井上銘(g)
他界したチック・コリアへ捧げた作品に気鋭の逸材が参加
同グループ2017年のライブ盤では渡辺香津美が参加して話題になったが、今度は今や多方面から声がかかる井上銘が4曲で起用され、再び話題になるのは必至。先頃の香津美のコンサートに出演した際に“進化著しい”と言わしめたプレイが炸裂している。
中でもコリアの名曲「LaFiesta」、本多作「Horizon」での新感覚なソロは必聴だ!
(石沢功治)
『Jassbusters Two』
コナン・モカシン
Guitar:コナン・モカシン(g, etc.)
虚構のバンド・サウンドを表現したダークでジャジィな1枚
自身が監督・主演のTVドラマ“Boston `nDobsyn”に登場する学校教師のバンドという設定で、2018年に発表した『Jassbusters』が話題をさらったのは記憶に新しいところだが、その続編の登場だ。
即興とジャジィな要素は踏襲しつつも、比してダークな色調が強めなのが特徴。そこに乾いた音色によるギターが絶妙なマッチングで魅せている。
(石沢功治)
『クローラー』
アイドルズ
Guitar:マーク・ボーウェン/リー・キアナン(g)
ポスト・パンク・サウンドをベースにした多彩なギター・プレイに脱帽
英ブリストル出身のポスト・パンク・バンドの4作目アルバム。
ジョイ・ディヴィジョンを彷彿させる王道ポスト・パンクの無機質なギター・リフが散りばめられる一方で、展開の読めないノイジーなギター・プレイのやんちゃっぷりもナイス。
グラム・ロック調の楽曲などもあり、曲ごとに多彩な作風には意表を突かれる。
(千駄木雄大)
『crepuscular』
KIRINJI
Guitar:堀込高樹(g,etc)
クールな質感を彩る卓越したポップ・センス
通算15枚目、堀込高樹のソロとなってからは初となるオリジナル・フル。生音とプログラミングを融合させた洒脱なアレンジに、卓越したセンスが光る作品だ。
「first call」のスムースなソロや、ガットとエレキが交差する「曖昧me」など、ギターの洗練された質感もクール。
『イースト・オヴ・ヘヴン』
ジェフ・コールマン
Guitar:ジェフ・コールマン(g)
コロナ禍の心の内面を映し出したインスト作
コズモスクアッドやアラン・パーソンズ・プロジェクト、矢沢永吉のツアー・サポートなど、様々な活動で知られるジェフ・コールマンの最新ソロ作は、このコロナ禍における心の内面を描いたというギター・インスト作。
テーマの性格からエモーショナルで幻想的なプレイが目立つ。
『無限のHAKU』
ROTH BART BARON
Guitar:三船雅也(g,vo,syn)、岡田拓郎(g)
時代を描くフォーク・ミュージック進化形
アイナ・ジ・エンドとの「A_o」で披露していた「BLUE SOULS」の精緻で柔らかな響き。「みず / うみ」のフォーク・オーケストラ的な荘厳な音像……ギター始め、楽器音の意味性を批評するかのごとき探究心が、コロナ禍の憂いに音で向き合う表現者の矜持と共に濃密に立ち昇ってくる。
『ヘルハウンド・ブギー』
ギター・ピート
Guitar:ギター・ピート(g,vo)
轟音で突っ走るヘヴィなブギー・アルバム
NY出身のブルース・ギター・スリンガー、ギター・ピートことピーター・ブラシーノによる8年ぶりとなるアルバム。
強烈なハイテンションで突っ走るハードロック/メタル寄りのブギー・ナンバーが目白押し。マウンテンのレスリー・ウェストを思わせるワイルドなギターが特徴。
『Outer Ego』
The fin.
Guitar:Yuto Uchino(g,vo,syn)
インディー精神とポップと”個”の再定義
インディー・ロック精神そのもののラフで無防備なギター・サウンドと、それをハイブリッドなポップ感へ昇華するシュアなサウンド・プロダクション――。
コロナ禍の混沌の中、Yuto Uchinoが全楽器を演奏して完成させた3年ぶりの新作は、文字通り”個”の在り方を音楽で再定義する意欲作。
『レトロ・ソニック・ブルース・トレイン』
ダーティ・デイヴ・オスティ
Guitar:ダーティ・デイヴ・オスティ(g,vo)
豪快さと洗練さを合わせ持つブルース・ギター
LAを拠点に活動を続けているブルース・ギタリスト、ダーティ・デイヴ・オスティの3年ぶりとなる6thアルバム。
スティーヴィー・レイ・ヴォーンやサザン・ロックの影響を色濃く感じさせるプレイ・スタイルの持ち主で、アグレッシブながらも巧みで洗練されたギターを聴かせる。
『ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン』
ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン
Guitar:マシュー・タック (g,vo)、マイケル・パジェット (g)
英国メタルコアの雄が放つ怒涛のリフ
英国産メタルコアを牽引するBFMV、約3年ぶりの7th。
シャウトするボーカル&タイトで強靭なブラスト・ビートを両輪に携え、ソリッドなギター・リフが怒涛のように押し寄せる痛快さと言ったら!
もちろんエモ・パートでの歌メロを生かすバッキングも健在で、このバランス感覚が貫禄の所以。
『イフ』
グレイス・アイミ
Guitar:Chaki Zulu (g)
ベッドルーム・ポップ的ヒップホップ!?
2000年生まれのポップ・シンガーのデビュー・アルバム。 本作は日本のヒップホップ・シーンをを牽引する Chaki Zuluをプロデューサーに迎えて制作された作品。
「Eternal Sunshine」などは、ベッドルーム・ポップ的なサウンドになじむクランチ・ギターが心地良い。
『ジャカジャーン!ブンブン!ドンドコ!イェー!』
怒髪天
Guitar:上原子友康(g)
痛快に鳴り響くJAPANESE R&E
結成37年のベテラン・バンドの新作は、新曲とそうそうたるアーティストたちへの楽曲提供の中から厳選されたセルフ・カバーを収録。
ロック魂炸裂するリフから始まる「あおっぱな」や軽快なカッティングがお祭り感を演出する「ももいろ太鼓どどんが節」など、これぞまさに怒髪天ワールド。
『S.O.S.』
東京スカパラダイスオーケストラ
Guitar:加藤隆志/Jean-Ken Johnny(g)
今もなお進化を続けるトーキョー・スカの傑作
日本のスカ・シーンのトップを走り続けるスカパラがミニ・アルバムをリリース。
Jean-Ken Johnnyとのツイン・ギターが疾走感と哀愁を彩る「S.O.S.」、盆踊り+ダブ風の展開に唸る「SKA! BON-DANCE ~We Welcome TheSpirits」など、ギターの聴きどころは相変わらず満載だ。
『伝説の夜を君と』
a flood of circle
佐々木亮介(g,vo)アオキテツ(g)
夜空へ降り注ぐロックンロール
結成15周年を迎え、さらに円熟味を増したa flood of circleの11thフル・アルバム。
全曲一貫したソリッドなギターの音色ながら、まったく飽きさせることのない見事なギター・ワークが秀逸。
「北極星のメロディー」での静寂を切り開いていくようなギター・ソロのアレンジも素晴らしい。
『SODA POP FANCLUB 4』
サイダーガール
Yurin(g,vo)、 知(g)
さらに多彩さを増した珠玉のポップ・チューンの数々
素顔はいまだヴェールに包まれている3ピース・バンド。今作は彼らのキャッチコピーである“炭酸系サウンド”のひと言では片づけられない”味濃いめ”なギター・アレンジが目白押しだ。
「シンデレラ」を筆頭に、ブルージィなギター・サウンドと華やかなストリングスの絡み合いは必聴。
『Ladies In The City』
Night Tempo
Guitar:不明
都会の女性像を描く最新型シティ・ポップ
世界的なシティ・ポップ・ブームの火付け役である韓国のDJ /プロデューサーがメジャー1stフルを発表。
BONNIE PINKなど、全編に女性ボーカルをフィーチャーしたメロウでダンサブルな作品だ。「Night Light feat.道重さゆみ」のオブリもキレキレ!
『Reflection』
Kingo & Jun Wakabayashi
Guitar:若林純(g)
ギターの個性際立つラップ・ミュージック
新進気鋭のラッパーKingoと注目のコンポーザーJun WakabayashiによるコンセプトEP。
テクニカルなフロウで聴かせるヒップホップ・サウンドを核としつつ、多彩なギターが作品に独自の個性を与えている。ジャジィな「Reflection」のプレイもシブい!
『青春』
LACCO TOWER
Guitar:細川大介(g)
詩的なメロディと轟音アンサンブルの鮮やかな対比
彼らのメジャー6thアルバムとなる今作。オープニングを飾る「青春」から、細川大介(g)の指板上を広く使った縦横無尽なフレーズの数々が楽曲を彩る。
一枚を通して飛び道具な音色を多く取り入れつつ、歌のメロディ・ラインをまったく邪魔することのないギター・アレンジの手腕が見事だ。
『グソクムズ』
グソクムズ
Guitar:たなかえいぞを(g,vo)、加藤祐樹(g)
ノスタルジックに広がる夢のような世界観
吉祥寺を拠点に活動するシティ・フォーク・バンドの1stフル。
はっぴいえんどや高田渡、SUGAR BABEなどに影響を受けたサウンドは、ノスタルジックで豊かに広がる夢のような世界観を描く。
「街に溶けて」を筆頭に、息遣いの聴こえるようなグルーヴィなプレイが実に心地いい。
※本記事はギター・マガジン2022年1月号にも掲載されています。