MUCCの全国ツアー“MUCC TOUR 2025「Daydream 1997」”でミヤが使用した、2本のニュー・ギター MUCCの全国ツアー“MUCC TOUR 2025「Daydream 1997」”でミヤが使用した、2本のニュー・ギター

MUCCの全国ツアー“MUCC TOUR 2025「Daydream 1997」”でミヤが使用した、2本のニュー・ギター

2025年4月、90年代をコンセプトに掲げた17枚目のアルバム『1997』をリリースしたMUCC。4月〜6月に行なわれる全国ツアー“MUCC TOUR 2025「Daydream 1997」”にて、ミヤ(g)が新たに導入した2本のギターを本人が解説!

取材=伊藤雅景 文=小林弘昂 機材撮影=大谷鼓太郎

Miya’s Guitars

Fender Limited Edition
Jack White Triplecaster Telecaster

Fender / Limited Edition Jack White Triplecaster Telecaster(前面)
Fender / Limited Edition Jack White Triplecaster Telecaster(背面)

ジャック・ホワイトの最新シグネチャー・モデル

2024年にリリースされたジャック・ホワイトのシグネチャー・テレキャスター。本ツアーのために導入したため、新作『1997』のレコーディングでは未使用。

ボディはチェンバードされたアッシュで、ネックはメイプル1ピースの22フレット仕様。6弦をドロップDにできるHipshot Xtender、アーケード式のStutter(キル)スイッチ、ビグスビーB5、カット・ブリッジ、コンペンセイテッド仕様の3連スティール・サドルというスペックもインパクト大。

なんと言っても3ピックアップが目を引き、フロントはCustom Jack White CuNiFe Wide-Range Humbucker、センターはCustom Jack White JW-90 Single-Coil、そしてリアはCustom Jack White Humbuckerというレイアウト。

3wayピックアップ・セレクターで各ピックアップを選択できるほか、コントロールの一番下には3wayトグル・スイッチも搭載されており、1つはシグナルのミュート。1つはボリュームとトーンが有効に。そしてもう1つはコントロールがバイパスされ、ピックアップをアウトプット・ジャックにダイレクトに出力し、大きなバイト感が得られるようになっている。

今回のツアーではファズを使用することが多く、ピックアップはセンターかリアを選択するとのこと。

チューニングはレギュラーもしくはドロップDで、弦はErnie BallのMega Slinky #2213(.0105-.0135-.0175-.028-.038-.048)を使用。


Jackson
Pro Series Signature Christian Andreu Rhoads RRT

Jackson / Pro Series Signature Christian Andreu Rhoads RRT(前面)
Jackson / Pro Series Signature Christian Andreu Rhoads RRT(背面)

Jacksonの中で一番のお気に入り

2024年にJacksonのギターを数本手に入れたミヤ。その中でも特にお気に入りだと語るのが、2021年にリリースされたクリスチャン・アンドリュー(ゴジラ)のシグネチャー・モデルだ。1ピックアップ、1ボリューム仕様で、完全に見た目で購入したとのこと。

ボディはポプラ、ネックはメイプル、指板はエボニーという材構成。グラファイト補強のトラスロッドが採用されており、環境変化による影響を受けにくい点も特徴。

ピックアップには高出力のJackson Covered High-Output Humbuckingが搭載されており、ミヤは“ハイゲインだけど嫌じゃなくて、Mesa/Boogieとの相性がめちゃくちゃ良いです”とコメント。

本器もチューニングはレギュラーもしくはドロップDで使用。

Interview

本人がファズを使うだけあって、
ファズを乗せた時の音が抜群に良い。

今回、新たにジャック・ホワイトのシグネチャー・モデルが追加されました。スペックが凄く個性的ですよね。

ジャック・ホワイトが大好きなんです。6弦を一発でドロップDにできるHipshot Xtender、キル・スイッチ、3ピックアップ、ピックアップがアウトプット・ジャックにダイレクトに出力されるトグル・スイッチ……このトグル・スイッチは3つのポジションが使えて、そのうちの1つは音がミュートされるのでキル・スイッチにもなるんですよ。で、ビグスビー。全部乗せですよね。ビグスビーを使うとチューニングが狂うので、そこも含めて良いなと思いました(笑)。

3ピックアップ仕様ですが、使用するピックアップは?

今回はファズをよく使うので、センターかリアが多いです。本人がファズを使うだけあって、ファズを乗せた時の音が抜群に良い。フロントはリッチで太め、センターのP-90はそれに固さが加わった感じですね。意外とピックアップの音がまんま出てくるので、見た目に反して使いやすいです。それと自分はメイプル・ネックが大好きなんですよ。柔らかい木の音が好きみたいですね。

チューニングはレギュラーですか?

今回のツアーはチューニングが少なくて、6弦ギターはレギュラーかドロップD。弦はErnie BallのMega Slinky #2213(.0105-.0135-.0175-.028-.038-.048)で、ストラトだけはRegular Slinky #2221(.010〜.046)。7弦は7-String Power Slinky #2620(.011-.014-.018p-.028-.038-.048-.058)ですね。

このギターは新作『1997』のレコーディングで使用しましたか?

アルバムのレコーディングの時はまだ持ってなかったんです。MUCCのツアーのために手に入れたので、まだ1回しかライブで使ってないんですよ(※取材はツアー前に実施)。しかもMUCCじゃなくてSUGIZOさんのステージで(笑)。

今回のレコーディングで活躍した7弦は基本Hapas Guitarsなんですけど、SG、テレキャスター、リッケンバッカーとかのビンテージ・ギターも多用しました。

Jaksonのギターについても教えて下さい。

去年Jacksonを色々と入手して、MUCCの現場に残っているのはゴジラのクリスチャン・アンドリューのシグネチャー・モデルですね。これは1ピックアップで完全に見た目で買ったんですけど、Jacksonの中で一番のお気に入りになりました。ジャック・ホワイトのシグネチャー・テレキャスターではメタルっぽい音は出せないので、違ったキャラの時に使おうかなと思っています。

サウンドはどんな印象ですか?

Jacksonってリッチなメタル・トーンというイメージで、そういうキャラクターはもちろんあるんですけど、これはカラッとしています。シンプルな分、木材の音が凄くするというかね。ハイゲインだけど嫌じゃなくて、Mesa/Boogieとの相性がめちゃくちゃ良いです。