この連載セミナーは月〜金の16時に毎日更新される練習ドリルです。
スケールではなく、あえてコード・トーン(コードを構成する音)に限定したフレーズを繰り返し弾いていくことで、コード進行の流れに沿ったポジションを感覚的に身につけることができるようになります。
毎日8小節のドリルを公開していくので、1日1分だけトライしてみましょう!
文:日下義昭
*この記事は書籍『色分けタブ譜で理解度UP!コード・トーン反復ギター・トレーニング!』(リットーミュージック刊)の内容を転載したものです。
はじめに
“名演”と呼ばれるギター・ソロには、さまざまな共通点を見出すことができます。
無駄のない見事な構成、ハッとするような意外性のある展開、そして何と言っても最大の魅力は、“この曲にはこのソロしかありえない”と思わせるほどに、楽曲の世界観がパーフェクトに凝縮されたメロディそのものにあると言えるでしょう。
しかし、Keyがメジャーの曲はメジャー・スケール、Keyがマイナーの曲はマイナー・スケールでソロを弾けばよい……という理屈はわかっていても、実際にやってみると同じポジションを行ったり来たりするだけで、なかなか曲の流れに沿ったメロディ・ラインを弾くことができない……こんな経験はある程度ギターを弾いてきた人ならば誰にでもあるはずです。
そして、その打開策となり得るキーワードが、本セミナーのタイトルにもある“コード・トーン”なのです。
この連載はスケールではなく、あえてコード・トーン(コードを構成する音)に限定したフレーズを繰り返し弾いていくことで、コード進行の流れに沿ったポジションを感覚的に身につけることができるメソッドです。
コード進行はすべて実際の曲でよく使われている頻度の高いものばかりで、①基本型のステップ1、②コードのつながりを意識したメカニカル・トレーニングのステップ2、③実践的なステップ3という3段階構成により、ギタリスト各々のレベルに応じた練習を効果的に行なうことができます。
コード・トーンを弾くことで導き出されるメロディの多彩さ、豊かさ……きっと驚かれることでしょう。そしてそこから自分なりのフレーズを作るヒントが、必ず見つかるはずです。
それでは、はじめましょう!
──日下義昭
練習ドリルの譜面の見方
第5回以降は、1日1フレーズ、8小節のドリルを公開していきます。
ここではその譜面の見方を図解しましょう。
ルート音は赤、マイナー3rdは黄色といったように、タブ数字は度数によって色分けされています。
ただしあまりに細かい色分けはかえって違いが判断しにくくなるのと、ある程度の練習要素は残そうという視点から、3rd(3度)はすべて黄色、5th(5度)はすべて青、7th(7度)はすべてピンクといったように、各度数のメジャーやマイナーなどの区別は色ではつけていません。
その点に関してはコード・ネームを見て考えながら弾いてみてください。
あとは8小節or16小節の各ステップを何度も繰り返し弾くことでコード・トーンが自然に身についていきます!
色分けタブ譜で理解度UP!コード・トーン反復ギター・トレーニング!
コード進行の中で“使える音”を8~16 小節ループで体感マスターしよう!
仕様 | 電子版 |
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発売日 | 2016.04.25 |
ISBN | 9784845628063 |
日下義昭【くさか・よしあき】 プロフィール
ギタリストとして宇多田ヒカルなどのレコーディングに参加しているほか、作曲家として綾瀬はるか・玉木宏主演映画『雨鱒の川』、上川隆也主演舞台『隠蔽捜査』、西川きよし芸能生活50周年記念公演『コメディ水戸黄門』など、数多くの映画、舞台、テレビ作品で音楽を担当。
また、月刊誌『ギター・マガジン』(リットーミュージック)にてギター演奏に関するノウハウ記事や機材解説、新譜CD紹介などを担当しているほか、『これだけ覚えればOK!どんなソロでも弾ける5つのスケール指板図 』『Aのブルースからはじめるジャジィな深煎りギター』『何度でもやり直せる大人のギター教室』『どんな曲でも弾ける15のコード・フォーム 』『ギター表現力の引き出しが増える本』(すべてリットーミュージック)など、ギター関連の著書も多数手がけている。
2015年には初ソロ・アルバム『3-Dimensional Sounds for Electric Guitar』をキングレコードよりリリース。