yOshiがenvyの最新ツアー“tour of eunoia 2025_Japan”で用意した2本のギターを本人が解説! yOshiがenvyの最新ツアー“tour of eunoia 2025_Japan”で用意した2本のギターを本人が解説!

yOshiがenvyの最新ツアー“tour of eunoia 2025_Japan”で用意した2本のギターを本人が解説!

2024年10月、現体制になって2枚目のアルバム『Eunoia』をリリースしたenvy。本作のリリース・ツアー、“tour of eunoia 2025_Japan”の追加公演である7月5日(土)Spotify O-WESTでのライブにて、河合信賢、yOshi、滝 善充の3人の機材撮影を行なった。本記事では、yOshiが本公演に持ち込んだ2本のギターを本人の解説と共にご紹介しよう。

取材・文=小林弘昂 機材撮影=小原啓樹

yOshi’s Guitars

1965 Gibson
SG Junior

シンプルな構造から生み出されるパワー・サウンド

yOshiのメイン・ギターは、2021年に“Hyper Guitars”で購入した1965年製のSG Junior。もともとポラリス・ホワイトのギターを探しており、本器を試奏したところP-90のパワフルなサウンドに惹かれて購入したとのこと。

オリジナルのラップアラウンド・ブリッジだとチューニングがズレてしまうため、入手後に現行品のラップアラウンド・ブリッジに交換された。

チューニングは6弦と1弦をDまで落としたダブル・ドロップD(D-A-D-G-B-D)にセッティング。envyの楽曲はドロップDチューニングが基本なのだが、yOshiのギター・プレイは河合信賢(g)と中川学(b)の間をつなげるヘヴィな役割のため6〜3弦のみで完結することが多く、さらにバイオリンの弓でドローン的に1弦を鳴らすことがあるため、ダブル・ドロップDを採用しているそうだ。

弦はDRのDDT-10 MEDIUM(.010〜.046)を愛用。

背面にはyOshiが敬愛するスリントのステッカーが貼られていた。


1975 Guild
M-75 Bluesbird

音抜けとパワー感に惹かれた75年製

サブ・ギターとして用意されていたのは、1975年製のM-75 Bluesbird。ボディはソリッド・マホガニー、ネックは1Pマホガニー、指板はエボニーという材構成で、Guildオリジナルのハムバッカーが2基搭載されている。

もともと“ビンテージのGuildは60年代のギブソンと引けを取らないくらい音が良い”という話を聞いており、実際に手に入れたところ、その音抜けやパワー感を気に入ったという。ピックアップ・セレクターはリアに固定されていた。

楽曲によってはライブで使用することもあるそうで、「Beyond the Raindrops」などの“ズッシリした曲で使うことが多い”とのこと。

Others

yOshiが「Piecemeal」と「Rhythm」で使用するバイオリンの弓。ピックはJim DunlopのPrime Grip Delrin 500 0.96mmを愛用している。

Interview

P-90のパワフルな音が
ハッキリ出るのが良かったんです。

メインのSG Juniorはいつ頃手に入れたんですか?

4年くらい前ですかね。新大久保にあったHyper Guitarsさんで買いました(※現在は原宿に移転)。もともとポラリス・ホワイトが欲しくて、試奏したらP-90のパワフルな音が“バーン!”と前にハッキリ出るのが良かったんです。それと鳴りが凄く良いんですよ。単純に生音がデカいのが好きで使っています。

改造点はありますか?

ライトニング・バー・ブリッジですね。どうしてもオリジナルはチューニングがズレまくっちゃって、そこだけ現行品に換えていて、オリジナルは保管しています。あとは全部そのままですね。

サブ・ギターの詳細も教えてもらえますか?

GuildのBluesbirdっていう75年製のものです。これは中古楽器を販売している知り合いから紹介してもらって買ったんですよ。サブとして使っているんですけど、メインでも使えるくらい音が良い。今は60年代のレス・ポールとか数百万円するじゃないですか? でもビンテージのGuildは60年代のギブソンと引けを取らないくらい音が良いって聞いていて、実際に買ってみたら本当に音が良くて。抜けも良いしパワーもあるし、非常に気に入っていますね。

このギターの改造点は?

ないです。全部オリジナルで使っています。

ライブでは、メインのSG Juniorの弦が切れたりしない限りBluesbirdは使わないんですか?

曲によっては使いますね。リハで試してみてですけど、今日はもしかしたら「Beyond the Raindrops」っていう曲で弾くかもしれないです。けっこうズッシリした曲で使うことが多いですね。

yOshiさんもチューニングはドロップDで固定しているのでしょうか?

ドロップDで、1弦もDまで落としているんですよ。弓でギターを弾くこともあるんですけど、envyはドロップDの曲が多いので、1弦の開放を鳴らせば合うようにダブル・ドロップDにしています。自分はリズム・ギターなので、ほとんど6〜3弦しか使わなくて。もちろん「Chain Wandering Deeply」や「Dawn and Gaze」で2〜1弦を弾くこともありますけどね。ちなみに、今後は2弦もAに落としてDADGADチューニングにしようかなと考え中です。そうすると2弦を使う曲で色々と変えないといけないので、どこまで対応できるか検討しないとですね。