ギタリストの磯貝一樹が、最新のワウ・ペダル11機種を試奏する本企画。
このページではElectro-HarmonixのWailer Wahを紹介しよう。
取材・文:鈴木伸明 撮影:八島崇
※本記事はギター・マガジン2025年2月号の「磯貝一樹が弾くワウ・ペダル最前線〜ネオソウルから王道ファンクまで使える現行モデル11選〜」の内容を転載したものです。
※価格は本誌掲載時のものです。
Electro-Harmonix
Wailer Wah


クラシックなサウンドを生み出すエレハモの軽量ペダル
1968年から創業者マイク・マシューズのアイディアを投入した個性的なエフェクターを数多く世に送り出しているエレクトロ・ハーモニックス。
同社のワウとしては、ギヤがなくペダル自体を動かすことで効果を生み出す個性派Crying Toneが有名だが、このWailer Wahは、あらゆるギタリストがすぐに使いこなせる、クラシックなワウ効果を目指した1台。
750gという軽量で作られていることがポイントで、持ち運びの多いセッション・ギタリストやバンドマンにはありがたいだろう。
ワウのかかり具合はクセがなく、いわゆるワウワウ効果に加えて、途中止めの甘いトーンのクックド・サウンドも出しやすい。
ペダル操作は軽めで、トーンのカーブに偏りもないので、ワウ初心者のファースト・マシンとしても最適な1台と言える。



ISOGAI’s IMPRESSION

軽さがいい! オーソドックスで使いやすいワウです
手で持ってみると軽さがわかりますね。自分で持ち運ぶ場合はエフェクターは軽いほうが断然ありがたいので、これはとてもいい。
ペダルの踏み心地も良い意味で軽さがあります。踏み込んでいった時の、ローからハイへのピークの変化が速い気がします。
ペダルの可変幅はちょっと狭いのかな。ペダルの動く幅は広すぎないぐらいのほうが、特定の音域を狙ってワウワウ効果を出すには扱いやすいです。
オンにするとちょっとゲインが乗って歪み感が増えるような感じもする。
僕は、バンド・サウンドの中で音が抜けないなって思った時に、ワウを踏んで途中で止めて、トレブルブースター的に使うことがよくあるんです。帯域的にローがカットされるから、ギターの音が抜けやすくなる。
そういう使い方にもいいと思います。オーソドックスで使いやすいですね。
Electro-Harmonix
Wailer Wah
【スペック】
●サイズ:252(D)×87(W)×75.25(H)mm
●重量:750g
●電源:9Vバッテリーor ACアダプター
【価格】
12,800円(税込)
【問い合わせ】
サウンドハウス https://www.soundhouse.co.jp/
磯貝一樹が弾くワウ・ペダル最前線
- ネオソウルから王道ファンクまで使える現行モデル11選
- Electro-Harmonix/Wailer Wah
- Flattley Guitar Pedals/The Flattley Wah “Oil Slick”
- G-LAB/WW-1 Wowee-wah
- Hotone/Wong Press
- Ibanez/TWP10
- Jim Dunlop/LN95 / LEO NOCENTELLI CRY BABY MARDI GRAS WAH
- Morley/20/20 Classic Switchless Wah
- Organic Sounds/Org wah
- VOX/Real McCoy Wah
- VOX/V846 Vintage Wah
- Xotic/XW-2-Metallic Blue
- G-LAB/TBWP
- Keyztone/WahouWah

ギター・マガジン2025年2月号
表紙/特集
常田大希(King Gnu/MILLENNIUM PARADE)
〜鬼才に宿るギタリストとしての遺伝子
2025年1月10日(金)発売